私たちの想い

ユニキャストのストーリー

ユニキャストが歩んだ軌跡と、これからの価値創造へ

2004年、茨城の地に誕生したユニキャストは、ICTの進化とともに挑戦を重ね、設立20周年という節目を迎えました。
受託開発から始まり、自社プロダクトの創出、そして共創による価値提供へ──。
その歩みは、変化を恐れず、社会とともに成長する企業の姿そのものです。
本コンテンツでは、20年の軌跡を振り返るとともに、次の時代に向けた新たな展望をお伝えします。

「エンジニアになりたい」── あの日の衝動が、すべてのはじまりだった

エンジニアになりたかった。子どもの頃から、ずっとそう思っていました。でも、就職まで待てなかった。とにかく早くプログラムを書いて、誰かの役に立つものを作ってみたかった。

だから大学院生のときに、会社を立ち上げました。本屋で「有限会社の作り方」という本を買って、書いてあるとおりに登記した。社員は僕ひとり。そうやって、ユニキャストは始まりました。

最初の仕事は、近隣の企業さん向けのECサイト開発でした。当時は、ネットショッピングなんてまだ「これからのもの」だった時代。楽天やAmazonもようやく立ち上がった頃だったと思います。カートに商品を入れる、決済をする、そういう仕組みを自分で書いて、「こういうこともできますよ」と持っていった。手探りで、とにかくがむしゃらでした。

順調だったかと聞かれれば、まったくそんなことはありません。1つ課題を解決すれば、次の壁がすぐにやってくる。その繰り返しでした。資金繰り、人の問題、技術の進化、経営判断……。何度も立ち止まりましたし、今でも時々、夢に出てくるようなこともあります。信頼していた仲間が離れていったときのことは、今も胸のどこかに引っかかっています。「もうダメかもしれない」──そう思った瞬間もあります。でも、僕は石橋を叩いて叩いて、最後には叩き割るくらい慎重なタイプで。先の先まで準備して、何度も銀行と交渉して、なんとか踏ん張ってきました。

正直、ここまでやるなんて思ってもみなかった。始めたときは、ただ「やってみたかっただけ」だったんです。けれど、あの時の衝動は、間違っていなかったと今は思います。指10本と、頭ひとつで、世界を変えられる。エンジニアって、やっぱりすごい仕事ですよ。ユニキャストは、まだまだ成長の途中です。僕自身も、まだまだ学びの途中。これからも、「やってみたい」という衝動に、正直に、生きていこうと思います。

「人とテクノロジーが共創する社会」── ユニキャスト、次のステージへ

気がつけば、会社も20歳になりました。創業当初、「会社は子どものような存在だよ」と言ってくれた先輩がいましたが、今になってその言葉の意味が少しだけわかるような気がしています。

たしかに、かわいがってきました。でも、ずっと手をかけ続ける存在ではなくなってきた。そろそろ、社会に出て、大きな価値を生み出していくフェーズに入ったのかなと思っています。

これからのユニキャストは、もっと「自分たち発」のサービスを増やしていきたい。これまではロボティクス、クライアントワークやITサービスといった領域で多くの実績を積み重ねてきましたが、次はそこに、自分たちの視点と創造力を加えて、まだ世の中にない価値を提案していくステージです。

たとえば、ロボットの派遣。これは僕が何年も温めていたアイデアなんですが、人が減っていくこの社会で、"人格あるロボット"たちが活躍する未来は、決してSFではないと思っています。

言葉づかいが丁寧で、礼儀正しくて、時にはお茶出しもできる。そんな“育ちのいい”ロボットたちを、社会に送り出したい。

ロボットは道具じゃない。共に働く“仲間”なんです。生成AIのようなテクノロジーも、きっとこれから人に寄り添い、時には人をリードする存在になるでしょう。でも、僕たち日本人って、ドラえもんや鉄腕アトムのように、ロボットやAIを「友だち」として受け入れてきた文化があるんですよね。だからこそ、テクノロジーを怖がるのではなく、正しく育てて、一緒に未来をつくっていけると思うんです。

そのためには、社内ももっとフラットに、もっと自由に。僕自身、エンジニア出身なので、エンジニアが一番働きやすい環境を作りたいという思いが根底にあります。社員にはもっと自由に、もっと大胆にチャレンジしてほしい。遠慮なんてしないで、失敗してもいい。むしろ、ちょっと危なっかしいくらいがちょうどいいと思っています。

ユニキャストのこれからは、「人とテクノロジーの共創」がキーワードになるはずです。ITは、決して人の敵ではない。人を豊かにするための道具です。理系・文系も関係なく、これからの時代を形づくる人たちとともに、僕たちは進んでいきます。まだまだやりたいことはたくさんあります。この会社が、どんなふうに“成長”していくのか。これからも楽しみに見守っていただけたら嬉しいです。